紙おむつ

粉ミルクと同じように、紙おむつも、病院で使っていた製品を使うという話をよくききます。実際、1ヶ月検診の時、ほとんどの赤ちゃんが同じ銘柄の紙おむつだった、ということもありました。病院で使っている紙おむつがそれだったからでしょう。病院で使用している製品の影響力は、大きいのです。紙おむつのメー力ーを変えることは、かなり勇気のいることだという詰もききます。しかし、病院で使っていたものが、一番いいとはかぎりません。

近ごろは、ほとんどのお母さんが紙おむつを使っています。実際、紙おむつの占める割合は約9割、かつて中心だった布おむつは1割ほどに過ぎません(社団法人日本衛生材料工業連合会調べ)。紙おむつが発売された頃は、とても高価なモノで、気軽には使えませんでしたが、今は、新生児用が1パック(72枚入り)1000円程度で買えます。また、紙おむつの赤ちゃんが増えるにしたがって、おむつかぶれが減ってきたという、皮膚科医の報告もあります。つい数年前まで、紙おむつの性能は値段に左右され、ムレて肌が赤くなったり、ズレたり、モレて肌着をぬらしたりという「安かろう・悪かろう」といった、銘柄もいくつかありました。数年前、紙おむつの生産量が1割も落ちたことがありました。これは、メーカーがこぞって高分子吸収剤を増やし、吸収量がぐんと上がって、取り替え枚数が減ったためでした。ほかにも改良がすすんでいるのでしょうか。

新生児用

昼間は2時間から3時間程で、おしっこをしたらすぐに、こまめに取り替えますが、夜間は少し長くなります。一番人気は、バンパースで、時間が長めのときも、なかではサラサラ感が強い印象でした。ムーニーでは、おしっこ臭いと言う声がありました。これは、通気性が良いため、ともいえます。ドレミは、他の製品と比べて常に安く売られ、外素材もビニールの様で、ムレるのでは、と、多くのお母さんが不安に感じていましたが、大きなトラブルはありませんでした。フレンドは、人によって、もれやズレ、お尻が赤くなったりすることがありました。おむつがぬれると、フレンドは柄がにじみ、バンパースは青い線が、ムーニーはひよこの絵が出てきます。しかし、メリーズは、おしっこサインがよくわからないので、おむつ換えのタイミングがわかりにくいという声も。全体的に、個人的な好き嫌いや、肌との相性があるとしても、特に大きなトラブルはなく、機能的に大きな差はないでしょう。

★(シート型)

マミーポコやドレミは、「安いから粗悪品ではないか~」という先入観があると思いますし、バンパースはかなり薄いため、モレるのではないか、フレンドは、少し前まではあまりよい評判が聞かれなかったなど、気になることがありました。しかし、このシートタイプについては、全体的に特に目立った大きな性能の違いはないといえます。1歳を過ぎると、肌も少しよくなり、おむつによるトラブルも少なくなります。ただ、最近の紙おむつは、おどろくほど吸水力が高くなっています。そのために、ぬれているのに長時間おむつを替えずにいることがあって、それがきっかけでおむつかぶれになることもあるのです。やはり、おむつはまめに取り替えることです。このころになると、絵に対する好みがでてきて、おむつの柄にも反応するようになります。ムーニーのプーさん柄が子どもに好評でしょう。

★(パンツ型)

おしっこの量が多いと吸収しきれず、もれてくることがありましたが、お尻のトラブルは特にないでしょう。フレンドは、価格が安い上に、はかせるとスッキリしていると、お母さんたちにも好評のようです。ムーニーマンは、とても吸収力があり、プーさん柄が人気。ドレミは、おむつ自体がゴワゴワしているという印象がありますが、特にトラブルは聞きません。マミーポコは、ウエストや足回りのギャザーが弱く、おしっこがもれること声も。メリーズは、おむつをはずすときにサイドが破りにくいようです。パンツ型もシート型と同じような印象で、各銘柄間の差はあまりなさそうです。

●まとめ

おしなべて、紙おむつの性能は、銘柄間で大きな違いはないと思います。ひとむかし前までは、値段の差が、そのまま性能のちがいとしてはっきりとあらわれていました。しかし、現在では全体に価格が下がり、特売も多くなって、銘柄間での価格の差も小さくなりました。今、メーカーは、プリント柄やキャンペーンといった付加価値で競争しているようです。性能にほとんど差がないとはいうものの、わが子の肌に合わないこともないわけではありません。いきなり1パック購入すると、ムダになりますから、友達と使っている紙おむつを交換したり、メーカーからサンプルを取り寄せて、使い具合を確かめてみるのも良いでしょう。紙おむつは赤ちゃんの肌に合うことが第一ですが、ふつうの肌の赤ちゃんなら、特売品の紙おむつもでも充分対応できるでしょう。

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