ステップ式マグ

赤ちゃんに、ほ乳びん以外の吸い口を徐々に慣れさせる便利なグッズが、ステップ式のマグです。最初はほ乳びんと同じ乳首をつけて、ハンドルを持って飲む練習。離乳食を始める頃になったら、もう少しロを広げて飲む練習。そしてストロートレーニングへ。吸い口をステップごとに変えていくことで、赤ちゃんの成長に合わせたトレーニングが無理なくできるという道具です。どの段階でも赤ちゃんが自分で持って飲むので、倒し怒り、落とし怒りしても漏れにくい構造なっています。

1982年にステップ式のマグを最初に発売したのが、ピジョンのマグマグシリーズ。ステップ式マグといえば、「マグマグ」と呼ばれるほどの知名度です。吸い口が、ほ乳びんと同じ乳首(2〜3ヶ月頃から)、穴がかなり大きいクロスカットのトレーニングスパウト(5ヶ月頃から)、トレーニングストロー(9ヶ月頃から)と3段階に付け替えられます。この乳首やトレーニングスパウトは、乳首についている白のキャップ、黄色のキャップホルダーにセットして、カップにはめ込んで使います。このほかにコップとして使える部品もあり、どのステップも、下のカップとセットでも、吸い口だけをパーツとして買うこともできます。しかし実際には、トレーニングだけでなく外出時に便利なので、ストローの段階で買う人がほとんどです。そこで、よく見かけるコンビの「コンビマグ」と、ピジョンの「マグマグ」を、ストローを中心に使ってみました。

コンビマグは、やわらかく柔軟性があるストローで、使用感がよく、お母さん達にとくに高い評価を受けてるようです。また2ウェイストローといって、ストローを短くするとねころんで飲むことができ、病気の時などにも役に立ちます。しかし、洗うときに分解すると、ハンドルが外れてしまいます。マグマグは、ストローの吸い口部分が硬いため、ストローに慣れていない赤ちゃんには、好みが分かれるところです。セットする際の「はずす」「はめる」などの表示や目盛などが見やすく、固定されたハンドルはしっかりしていて扱いやすいという声も。
かつて、「ステップ式マグは1もれ」と、熱い飲み物を入れると、ストローの部分から中身が吹出す「逆流」に問題がありました。しかし、どちらも改良され、とくに問題はありませんでした。また、97年に環境ホルモンとして槍玉にあがった材質のポリカーボネートも、翌年にはポリプロピレンに変更しています。